知っておきたい海外旅行のお土産の免税範囲と金額
免税の金額と量を知ってショッピングをしよう
海外旅行に行く楽しみのひとつはショッピングですが、海外で買うと免税で安いからと言って買いすぎてしますと税金がかかります。
今回は海外旅行に行く時に何がいくらまで免税なのか、またどのくらいの量までなら免税なのかについてお話します。
ちょっと知っていれば免税で買える物が増えたり、知らないと税金がかかってしまうのが関税です。
旅行に行く前に免税について理解しておきましょう。
免税品ってどんな物か
旅行者の場合は成人1人あたりの「個人的に使うもの」に対しての免税範囲が決められています。
ですから基本的に自分用のお買い物が免税になるので、友達や知り合いにあげるお土産は免税になりません。
自分から申告しない限り自分用か他人用かの区別は難しいので、普通は他人に買って帰るお土産は課税されないです。
でも税関で聞かれたら自分用です、って答えなければいけません。
基本的に税金がかからない範囲が決められているのは、酒類、たばこ、香水、その他の物の4分類です。
ですからお土産を買う時に買っても大丈夫だったけかなーと確認する時はこの4分類ごとに計算します。
酒類とたばこが免税になるのは成人だけで未成年は税金がかかります。
ですから未成年の子どもを自分プラス1人と数えて、お父さんが自分で飲んだり吸ったりするお酒やタバコをたくさん持って帰ろうとしても関税がかかってしまうんですね。
家族旅行なら数にいれていいのはお母さんまでです。成人2人分ですね。
おもちゃも6歳以下の子どもは個人用でないと税金がかけられてしまいます。
お父さんが自分用に高級ドローンを買ってきて子供用だと申請しても、「その子では使えないでしょう」と言われて関税がかけられてしまうんですね。(痛!)
またお土産買いすぎたので宅急便で別に送っておいたから安心だぜ! と言う人も別に送ったお土産も合算して申告しなければいけません。
海外旅行者の携帯品と別送品の免税範囲
ではそれぞれ4つの品目毎に、どこまでなら関税がかからない免税範囲なのか見て見ましょう。
品名 | 数量又は価格 | 備考 | |
---|---|---|---|
酒類 | 3本 | 1本760mlのもの。 | |
たばこ | 「紙巻たばこ」のみの場合 | 200本(日本製) 200本(外国製) | 外国に居住している人は免税範囲が2倍になります。 なお、2018年10月1日より、たばこの免税範囲が変更されます。居住者と非居住者及び日本製と外国製の区別がなくなり、 ・紙巻たばこ 400本 ・葉巻たばこ 100本 ・その他のたばこ 500g となります。 |
「葉巻たばこ」のみの場合 | 50本(日本製) 50本(外国製) |
||
その他の場合 | 250g(日本製) 250g(外国製) |
||
香水 | 2オンス | 1オンスは約28ml(オーデコロン、オードトワレは含まれません。) | |
その他の品目 | その他のもの | 20万円 (海外市価の合計額) | ・合計額が20万円を超える場合には、20万円以内におさまる品物が免税になり、その残りの品物に課税されます。 ・1個で20万円を超える品物、例えば、25万円のバッグは25万円の全額について課税されます。 ・1品目ごとの海外市価の合計額が1万円以下のものは、原則として免税となります。(例えば、1コ1,000円のチョコレート9コや1本5,000円のネクタイ2本は免税になります。) |
携行品別の注意点と免税範囲を超えた場合の税額の計算方法
まずは、免税範囲を超えた場合にかかる税金を計算する時の、品物の価格と税率がどう決まるかです。
課税価格
免税範囲を超えた品に対する税金を計算する金額を「課税価格」と言います。
海外旅行者が携帯しているお土産等や別送品として持ち込まれる物については、海外での小売価格(購入価格)の60%程度の額を課税価格として税率をかけて税額を決定しています。
ですから買った価格から40%くらい安い価格に対して税金がかかると覚えておきましょう。
税率
海外旅行で免税範囲を超えた品に適用される税率は、大きく分けると以下の3つに分けられます。
- 関税や内国消費税等を含んだ「簡易税率」
- 通常の「一般貨物に適用される関税率」。 この場合、関税以外に消費税等を納める必要があります。
- 関税等のかからない無税品。 この場合、消費税・地方消費税を納める必要があります。
この3種類の中では、簡易税率を適用される場合が多いですが、例外的に高価なものなどには「一般貨物に適用される関税率」が適用されることがあります。
簡易税率が適用されるもの
酒類
成人一人当たりの免税範囲は、1本760mlのものが3本までが免税です。
これを超えると税金がかかります。税金はお酒の種類によって税率が異なります。
- ウイスキー及びブランデー:600円/リットル
- ラム、ジン、ウォッカ:400円/リットル
- リキュール、焼酎など:300円/リットル
- その他(ワイン、ビールなど):200円/リットル
課税される時は一番税率が低い種類に課税してくれるそうですので、ウイスキー760mlを3本とワイン700ml1本の4本を持っていた場合は量と税率が少ないワインが課税されます。
計算方法:0.7リットル X 200円(税率)= 140円 → 酒税額100円
お酒は買った金額に関係なくリットルあたりで税金が決まるので、日本国内で買う時と比較すると高価なお酒を買って帰った方がお得ですね。
ちなみにご夫婦で旅行した場合は、奥様が飲めなくても自分で飲む分だと言えば夫婦2人分持ち帰りできますので760mlを6本まで免税になります。
タバコ
成人一人当たりの免税範囲
紙巻きタバコは200本までが免税です。
1箱に200本入っているのが多いので、1カートン(10箱)が免税範囲と言うことになります。
日本国内でタバコを1カートン買うと4300円くらいですが、免税店では3000円以下で買うことができますからかなりお得ですね。
紙巻きタバコ
200本(日本製)、200本(外国製)
葉巻タバコ
50本(日本製)、50本(外国製)
その他の場合
250g(日本製)、250g(外国製)
タバコの免税計算の注意点
タバコの本数はそれぞれ1種類の制限本数までが免税になります。
紙巻きタバコ200本か葉巻タバコ50本のいずれか1種類が免税です。
紙巻きタバコ200本プラス葉巻タバコ50本ではありません。
紙巻きタバコと葉巻タバコの2種類を持ち込む場合は、総重量250グラム以内までが免税になります。
空港免税店や外国で買った日本製タバコは、外国製タバコとは別枠で200本まで免税です。
したがって、日本製タバコ200本と外国製タバコ200本合計400本までが免税になります。
この時注意しなければいけないのが、セブンスターのような日本製タバコのブランドでも外国で作られたタバコは外国製タバコとして数えられます。
ですからマルボロ1カートンとセブンスター1カートンだから免税だねっと思っていても、セブンスターが外国製だったら外国製タバコが2カートンと言うことになり1カートンは税金がかかります。
免税範囲を超えてしまうと、1本について11.5円の税金がかかります。
200本(1カートン)免税範囲を超えると税金が2300円かかりますのでタバコを3000円で買っても税金と合計すると5300円でかえって高くなってしまいます。
ちなみにセブンスターが国内価格4600円のところ免税価格は3000円くらいです。
香水
成人一人当たりの免税範囲
2オンズ 1オンスは約28mlなので 2オンス=約56CC
香水は1瓶が免税になる目安です。
ただし香水にはオーデコロン、オードトワレは含まれません。
その他の品目
その他の品目は成人1人20万円以下が免税限度額で税金がかかりません。
1品目の海外市価の合計額が1万円以下は免税
成人一人当たりの免税範囲
例えば、ネクタイ1本4000円のものを2本までなら免税で、免税の限度額20万に入れて計算する必要はありません。
その他のもの
成人一人当たりの免税範囲
20万円 (海外市価の合計額)
上記のタバコ、酒類など以外の物品を除いて、海外市価の合計額が20万円以下なら免税です。
つまり、1品目で1万円を超えないものや1個で1万円を超えないものはいくら買っても20万円の合計額にいれなくていいいのです。
ABCストアで1個500円のマカデミアチョコレートを19個かっても9500円なので、免税限度の20万円に合計しなくていいと言うことになります。
ですから1個500円のマカデミアチョコレートを19個(9500円)と1個1000円の化粧品を9個(9000円)と1個4000円のネクタイを2個(8000円)と19万のブランド品を買うと全部で216500円ですが19万のブランド品以外は20万円の免税枠の計算に入れなくていいので全部が免税になります。
つまり普通は20万円を超えた16500円に対して税金がかかるのに、全部が免税になります。
また他に何も買わずに、1箱1000円のマカデミアチョコレートを199個買っても総額20万円以下なので免税。
でも個人で使う物として認められない場合は課税されますから、疑われた時はいかにマカデミアチョコレートが好きかを力説するしかありません。
1個1万円以上の物や、1品目で1万円を超えたものの合計額が20万円を超えた金額(25万円なら5万円)に対して課税されます。
1個で20万円を超える物品については、全額に対して課税されます。
例えば1つ30万円の宝石なら30万円に税金がかかります。
海外市価は外国で買った値段で、円換算は帰国日のレートで計算されます。
ぎりぎりでクリアするつもりがレートが変わってオーバーしないように注意です。
まとめ
免税の制度は知っているのと知らないのでは、買って帰れるお土産の量が変わります。
何がどのくらいの量まで免税なのか、いくらまでは免税なのかをよく覚えておいて賢くショッピングをしてきましょう。
1品目を1万円以下にしていろいろな物を買えば、税金がかからずショッピングができます。
いろいろな物を買う予定でどれとどれの品目が違うのかなどで不安な時は、税関の問い合わせ先に電話して確認してください。
親切に教えてくれますので確認しておくと安心してショッピングができます。
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